草トーナメントなどで、若い人がぶち当たる壁であるおじさんテニス
見ていると決して強くなさそうだし、技術も自分の方が上?
でも勝てない、なぜか負けてしまう!
対策必須! 今回はおじさんテニスの強さに迫り、その真髄を見極めよう!
女性だったらおばさんテニスかな?おばさんっていったら怒られるか・・・
そもそもおじさんテニスとは?
そもそもの話、『おじさんテニス』とはなんでしょうか?
まずは、『おじさんテニス』の特徴を見ていきましょう!
おじさんも多種多様で、もちろんうまいおじさんもいるので一概には言えませんが、
今回、「技術面も体力面も自分の方が勝ってそうなのになぜか勝てない」というテーマでやっていきますので、おじさんテニスをこのような特徴付けます。
強く見えないだけで、実は強いんだよね・・・
おじさんテニスの特徴をそれぞれ説明
では、おじさんテニスの特徴を詳しく解説していきます。
当てるだけで強打はしてこない
基本的に、現代のテニスのように高い打点を叩いてくるような技術はなく、トップスピンで攻めてくるようなストロークもありません。
であれば、おじさんの打つボールを返すのは簡単かと言えば、そうではありません。
ふんわりした無回転のボールやスライスを多用してくるので、非常に打ちづらかったりします。
無理して強打しようとするとミスに繋がることもあります。
ラケットの握りが薄い
現代ストロークでは、コンチネンタルグリップ以上の厚く握るのがトレンドなので、厚く握る若い人が多いですが、
昔は薄く握ることが主流でした。
これは、サーブアンドボレーが主流だったこともあり、ストロークからボレーに移行しやすいために、皆薄い握りでストロークを打っていました。
握りが違うとタイミングや回転などが全く変わってくるので、体験したことのない若者は戸惑いうまく返球できなくなります。
回転がかかってない(フラット系)
上記のグリップが薄いということは、必然的にストロークは回転のかかっていないフラットボールになります。
フラットは回転がかかっていないため、高くはずまず入射角も低くなるので、バウンドしてからのタイミングが少し早く感じます。
若者の間ではフラットを打つ人が珍しく、慣れないフラットボールの対応に苦しむことが多くなります。
サーブアンドボレーなど昔の戦術を使用
おじさんのストロークに現代のような技術はないと言いましたが、サーブアンドボレーのクオリティは非常に高いことが多いです。
そもそも若者は同年代でサーブアンドボレーなどというハイカラな戦術をとってくる人がほとんどいないため、いきなりされると対処法もわかりません。
プロのように完璧なパッシングショット(ストロークでボレーヤーを抜くこと)の技術を持っていれば別ですが、初中級者の場合、そのような技術を持っていることは少ないです。
そのため、いざ前に出られると焦ってしまいミスを連発してしまいます。
ミスしない
若者側はおじさんの慣れていないショットに苦しみ、ミスを連発してしまうのに対し、おじさんはとてもミスが少ないです。
無理なショットは打たず、自分のできることを徹底するため、ミスが非常に少ないです。
テニスと言うゲームはアマチュアの場合はほとんどのポイントがミスのポイントなので、ミスが多いと基本的に負けてしまいます。
ミスを少なくすることが、おじさん攻略への近道です。
メンタルが鬼安定している
これもおじさんをおじさんたらしめている理由です。
やはり生きている時間が長いので、人生も山あり谷ありで経験値が非常に高いです。
そのため、テニスの試合程度ではメンタルが大きくブレることは少なく、安定感がある試合ができます。
若者とおじさんの一番の差はメンタルだとも言えます。
なぜおじさんテニスが強いのか
おじさんの強さは前述のおじさんの特徴にも表れていますが、もう一度整理してみましょう。
以上がやはり、おじさんテニスの強さの秘訣です。
おじさんテニスに弱点はないのか?
メンタルが安定しており、ミスも少ないとなるとなかなか勝てそうにない気がしてしまいますが、そんな百戦錬磨のおじさんたちにも弱点はあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
体力面・肉体面に自信がない
これは年齢的衰えから仕方のないことですが、やはり身体の衰えには勝てません。
若い頃のようなフットワーク・パワー・体力などは衰えを感じずにはいられません。
それをカバーするための経験と戦術・メンタルですが、長丁場の試合など身体に大きな負担がかかる場面では、やはり厳しくなります。
肩があがらない
筋肉と関節の衰えにより、肩が上がらなくなっているおじさんは少なくありません。
サーブは昔の技術で打てても、スマッシュや高い打点のストロークなどはさすがに厳しいものがあります。
ネット前に出てきたときは焦ってしまいがちですが、肩が上がらないことを思い出し、思い切ってチャンスボールになるようなロブをあげてみると良いかもしれません。
意外にも強いスマッシュが返ってこないかもしれません。
トップスピンは苦手
フラットが苦手な若者もおおいですが、おじさん側もよく跳ねるトップスピンは苦手なようです。
元々握りが薄いので、高い打点を打ち込むのが難しくさらに年齢により肩が上がらなくなってきているので、高く跳ね上がるボールは処理するのは厳しいものがあります。
ボレー勝負になるとあまり関係なくなってしまいますが、ストローク勝負のときは、できだけ高い弾道やトップスピンを使ってみると良いでしょう。
なぜ、若者がおじさんに負けてしまうのか?
なぜ技術も体力もある若者がおじさまに敗北してしまうのか?
ここまで読んで下さった方はわかると思いますが、まとめると
これにつきます。
なかでもメンタル面は試合においては重要ですので、自分から自滅などするようなプレーは無くさなければなりません。
おじさんテニスと闘うときの心構え
おじさんテニスと試合で当たってしまったときの心の持ち方についてお話します。
まず、おじさんを尊敬すべし
「おじさんテニスなんてダサいぜ!」と上から目線で思ってしまうのは、メンタル上よくありません。
おじさんは現代にテニスの技術が生まれるよりも前の創世記にプレーしていたレジェンドだと考えるようにしましょう。
技術は常に進歩しますが、基本的には昔の技術が土台にあっての新しい技術の発展があります。
そのため、テニス歴が圧倒的に長いおじさんは今までいろいろな敵と戦ってきた猛者であり、決して油断できる相手ではないのです。
試合で当たった場合は、「ずっと昔からファンでした!」という尊敬の気持ちで臨みましょう。
油断せず変なプライドを持たなければ、おじさんテニスに惑わされることはなくなります。
自分の方が上手いと思わない
やっぱり、自分の方が上手いと思ってしまうことは試合中よくあります。
しかし、勘違いしないで欲しいのは、『上手い=強い』ではないということです。
フォームがきれいで、いろいろな技術を持っている人でも試合で力が出せずに勝てない人はたくさんいます。
そうすると、「自分の方がうまいのになんでこんなやつに負けるんだ!」「こいつは下手なのに!」とネガティブ思考に陥ってしまいやすくなります。
その思考はテニス中に、悪影響しか及ぼしません。
テニスにおけるイップスである『認められたい病』について解説した記事があるので、詳しくはこちらをご覧ください。
その思考に陥らないためには、他者をしっかり認める必要があります。
つまり、おじさんテニスは『上手くはないけど、強い!』と
しっかり対策をして万全におじさんテニスを打破しましょう!
おじさんテニスに勝つには
ここまでやってきましたが、最後におじさんテニスに勝つ具体的な戦略についてお話します。
サーブアンドボレーに驚かない
サーブアンドボレーにいきなり出てこられると驚いて、ミスをしてしまう可能性が高くなります。
あらかじめ、前に出てこられたらどこに返すか決めておいた方が良いでしょう。
とりあえず返せれば、相手もボレーミスをしてくれる可能性も高いので、強い球をうちに行ってミスをしないようにしてください。
とりあえずチャンスボールになるようなロブをあげてしまっても私は大丈夫だと思っています。
とにかく返す、ミスをしないことを心がけましょう。
体力勝負に持ち込む
体力勝負になれば若者に大きな分があります。
しかし、こちらがミスを連発してしまうとゲームが進んで取り返せなくなってしまうので、ミスを抑えて試合が長くなるように試合をコントロールしましょう。
おすすめは、遅いボールを使ったり、長い距離を走らせるような球を打ち、試合を長引かせせることです。
そのときに、こちらが強打ばかりして疲弊してしまっては意味がないので、こちらは最省エネでプレーし、できるだけおじさん側に体力を使わせるようにしましょう。
先にネットをとる(ボレーをする)
おじさんはボレーはとても上手い人が多いです。
なので、先にネットを取られてしまうと終始、試合展開をコントロールされてしまう可能性があります。
その対処法として、こちらも早めにネットをとるようにしましょう。
ボレーは上手くてもストロークはそこまで力がない場合が多いので、深いロブ以外はしっかりボレーで返せると思います。
ここではリスクをとって速いボールで無理に角を狙う必要はありません。
少しでも走らせれれば、御の字と考え、ミスのないようにボレーしましょう。
その場合はできるだけ相手から遠いところを狙ってみましょう。
速い球は必要ない、球威を落としてコースを狙う
これは対おじさん以外でも、有効なので実践して欲しいのですが、球の速さよりコントロールを優先してください。
どれだけ速い球でも止まって打てれば、返球することはそこまで難しくありません。
しかし、遅い球でも走りながら打たなくてはならない球はフォームが崩れミスがしやすいです。
走る距離が長くなるほど、プレーのクオリティは下がっていきますので、球威を落としてでも、できるだけコントロールを優先してください。
無理に打ちに行かない
無理にうちに行かないというのも当たり前ですが、非常に大事です。
相手がボレーに出てきたときや、スライスなどが来て万全の体勢で打てないときは、無理にうちに行くとミスにつながりやすいので、
ゆるい球になってしまってもいいので、しっかり返球するようにしましょう。
もしできるのであれば、少しでも深く返すように心がけてください。
ロブなど高い弾道の球を使う(肩が上がらないため)
対おじさんには高い弾道の球がとてもに有効です。
一見、チャンスボールになりそうなロブでもあまり強くスマッシュできない場合が多く、ミスにつながることも多いので、左右ばかりを狙わず、上下に揺さぶってみることも大切です。
相手が後ろにいるときには、できるだけスピンをかけて緩くても良いので高い弾道で打つようにしましょう。
グリップの握りが薄いこともあり、高い打点では力を入れて打つのは難しいためです。
怒ったり、焦ったりしない
一番重要なことですが、試合中に怒ったり、取り乱したりは絶対に厳禁です。
あたなのボールに力のない球を返してくるかもしれませんが、そこで強くうちに行ってミスをするのではなく、
グッと堪えて体力勝負に持ち込んだり、すこし前に出てボレーで処理したり工夫するようにしましょう。
おじさんテニスはメンタルが最強なので、そこでこちらだけ取り乱していては勝てるものも勝てません。
どうしたら、おじさんのメンタルを少しでも揺さぶれるか、考えてプレーしてみてください。
あたなが怒ったりしたところで、おじさんのメンタルが揺らぐことはありませんので、冷静に対応しましょう。
さいごに
おじさんテニスに対する対策などを説明してきましたがいかがでしたでしょうか。
かく言う私も、おじさんテニスにムキになってたくさん負けてきました。
あるとき、試合で当たったおじさんに言われた言葉が今も心に残っています。
その言葉とは「おじさんテニスなんて、いつでもできるから君はミスを恐れず若者のテニスを貫けばいいよ」という言葉でした。
よくわからない強打をしてミスしまくる若者に対しても、そんな気持ちをもてるおじさんってやっぱりメンタル強いなと思いました。
もしかすると、そのおじさんたちも若い頃は、私たちと同じように精神が未熟で悩んでいたのかもしれません。
テニスには正解はありません。自分が一番信じるテニスを結局は貫くべきなのです。
以上、おじさんテニスについての考察でした。
私も若者かおじさんなのかわからないような年齢になってきました。
しかし、肩がたとえ上がらなくなってもテニスは続けたいと思っています。
ではまた、どこかのテニスコート でお会いしましょう!
コメント